甲冑の数え方

甲冑の数え方をご存知でしょうか。

 

唐突ですが、英語では名詞に単数形、複数形があり、
例えば1冊の本ならbook、2冊以上の本ならbooks
一人の子供ならchild、二人以上の子供はchildren
となります。

英語に限らず他の言語にも複数形単数形があり、更に女性名詞男性名詞なども加わり、海外の言葉をマスターする際には日本人にはない発想なので苦労する方も多いでしょう。
部長も苦労してます。

 

しかーーーーしですよ、
日本の複数形のほうが遥かに複雑怪奇なのです。

日本語を母国語としている方なら、上記の文章になんの違和感も持っていませんよね。
一冊二冊、一人二人、、、、
日本語では名詞の後に共通する言葉をくっつけていっぱいあるのかいつなのかは区別しません。

本を読んだ。

これだけではどのくらいの数の本を読んだのかは謎です。

5冊の本を読んだ。
おすすめの一冊。

など、具体的な数を示すときは、もうお気づきでしょうが、「単位」が付きます。
そしてこいつが実に厄介で、ものによって単位や読み方がどんどん変わっていくことを我ら日本人は普通にやってのけるのです。

 

船が一艘海に浮かんでる。
紙を7枚持ってきて。
魚が3匹釣れた。
パソコンを15台仕入れた。
家1棟建てた。
家一軒購入した。
ビール6杯も飲んじゃった。
5000歩歩いた。
一山300円。
靴下3足とシャツ2枚。
茶碗4つとお箸4膳用意して。
一柱の神。

などなどなど・・・・

とんでもないです。

 

では甲冑の数え方はというと、これまた複雑です。
一般的に甲冑は一領二領と「領」りょう・を使います。

理由は国立国会図書館のレファレンス共同ベースによれば、
「領」は衣服の襟の意、あて字として「両」も用いられた)装束・鎧などのひとそろいの数をかぞえるのに用いる。くだり。「領」はうなじ・首・襟を意味し、一揃いの衣類を数えるのに用いられます。鎧も装束とみなし「一領」と数えます。「一領」(ひとくだり)とも数えます。
一揃いの衣服や鎧・具足を対象とするが、『貞丈雑記』には「領はゑりとよむ字也。ゑりの付(つき)たるものハ、皆一領と云也

とあり、襟首の意味であったようです。
領土が一つ買えるほどの価値だから、というのは俗説のようです。

ではバラけてみると

兜・・・一頭
佩楯・・・一具
臑当・・・一足
面・・・一つ

こちらも数え方はバラバラです。
ですが、数え方の法則はなんとなく伝わります。
臑当は足にはめるものだから、靴のように一足二足。
佩楯の一具は、具

胴はそのパーツの別れ具合によって
二枚胴 五枚胴 などと呼ばれます。
胴をバラすと数え方は枚、ってことですね。

兜も構成するパーツの数で呼び方が変わります。
六二間筋兜・・・ 六二枚のパーツを組み合わせて兜の円形状にしている。

六二間筋兜

五十二間の星鉢に鉄の無垢星を四十行打つ。一行は十九点ずつ・・・52枚のパーツの組み合わせで兜鉢を作り、そのうちの40枚→四十行に星を売ってあり、その星は一行につき19個→十九点である。

草摺五段六間・・・草摺とは甲冑の下につくスカート上のようなもので、それが胴に6個→六間ぶら下がっていて、一間につき5枚を重ねている→五段。
草摺

垂四下り・・・喉輪のパーツが4枚→四下りである。

と言う意味になります。

うひゃ~~~~ですよね。

しかしこの法則を覚えると、博物館などで展示してある甲冑の名前で構造がわかってくるのです。

 

黒糸威二枚胴具足
黒い糸=紐(紺色も黒とみなす)でつなぎ合わせた二枚で出来ている胴、です。写真の兜は推定六十間くらいの兜鉢でしょうか?

 

十間星兜鉢

十間星兜鉢
10枚の台形の板で組み合わせている兜鉢、です。写真は一行に七点の星です。

 

おもしろいですね。

 

自分で作る甲冑にも名前がつけられます。
さて、どんな甲冑を作りますか?

甲冑作りに興味はあるけど作り方が今ひとつわからない、

作り方は何となく分かるけど材料がない、

甲冑の型紙を自由にアレンジしたい、
という方におすすめが
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プラスチックで作るので特別な道具は不要です。軽量で丈夫です。
初心者でもわかりやすいイラスト満載の作り方と実物大の型紙が付属、希望者には紐や布もセットで販売しています。
子供でも頑張れば作ることは可能です。

一領作れば癖になり、二領三領と作るツワモノもいらっしゃいます。

兜一頭だけでもOK。

佩楯一具だけでもOK。

甲冑を作って甲冑の世界をより楽しんでくださいね!

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