甲冑の籠手

時代劇などで戦国武将が甲冑の胴を外して館などをうろつくシーン、見たことありませんか?

大分ざっくりした絵ですが、この度ipadデビューを果たしまして、デジタルで描くという部長にとっては初めての試みなのです。いや、デジタルでなくてもだいたいざっくりした絵が部長の持ち味です。断じて持ち味です。

それました。

さて、なんとなく見覚えはあると思います。鎧下に籠手、佩楯、脛当姿ですね。今回はこの籠手に注目してみましょう。

籠手とは、肩から手の甲を守る防具です。日本の場合、筒状にした布(家地といいます)に、鉄のパーツや鎖を付属させています。

胴から外した籠手の展示物を見てみましょう。

籠手
籠手

江戸時代の籠手です。肩の部分に注目してみてください。ボタンみたいのが付いていますよね。こはぜといいます。これは胴の肩上に直接取り付けるジョイントパーツです。

胴に付けるので、胴を外すと籠手も自動的に外れます。というか、このシステムだと、籠手だけつけてもずり落ちてしまいます。

では、最初の絵のような、胴を外しても籠手が付いているタイプはなにかといえば、紐で固定するタイプです。

しげ部で制作する籠手も、独立して籠手だけ装着できるタイプを採用しています。
時代的にはどうなのかといえば、こはぜで直接胴に取り付けるほうが、展示物を見る限りは圧倒的に多いです。

トーハクの甲冑

というか、ドラマやしげ部で制作するパターンの籠手はおそらく見た記憶がないのです。
ではあれはなんなのか、といえば、大鎧に登場する射籠手だと思うのです。
射籠手なので、本来左腕しかないのです。
歴史的に詳しいことはわからないので、射籠手スタイルの籠手が左右に登場する絵巻などのシーンを追えていないのですがすが、ざっくりいうと射籠手を左右付けると手作り甲冑的には楽なのです。
はい、楽なのです。サイズが多少違っても装着可能なのです。
そして見栄えもするのです。ドラマのように籠手だけの姿も美しいと思うのです。

いや、むしろ、籠手姿が好きなのです。
甲冑教室のときなどによく皆さんに語るのですが、籠手を装着するとテンションが上りますよ!って。籠手が、本当に好きなのです。あの、布付きの射籠手タイプが好きなのです。

すみません、しげ部の籠手はそういう理由で、史実よりも使い勝手を優先してデザインしました。

しかし、実際の展示物の籠手もたいそう美しく、いいものだなあと惚れ惚れします。
下記のツイートの画像、立花宗茂月輪文具足の展示風景です。


ドラマにはドラマの、手作りには手作りの良さがあります。自分の手で作る甲冑は自由です。展示物のように作るもよし、ドラマやアニメのように作るもよし。

いずれも甲冑はきれいに飾ったり、実際に着ると、見栄えがぐっと上がります。ぜひ着こなしてみてください。

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