甲冑教室 福岡その3
11月12日、13日に第3回目の甲冑教室に、講師として参加してまいりました。
1回目は胴と草摺、袖
2回目は佩楯、脛当、籠手
3回目は兜と喉輪です。
兜はヘルメットベースで制作します。
まずは出来上がった兜を見ながらシコロと呼ばれる部分を縅していきます。
甲冑制作において、紐を通すことを「縅す・おどす」と言います。
紐のことを「緒」と言います。兜の緒、とか、下駄の緒、とかいいますよね。
で、「緒」を穴に「通す」ので「おどす」となるのです。
前立の取り付け位置を相談中。
学校の家庭科の授業以来のお裁縫。ちくちく。甲冑作りにはお裁縫も入ります。
喉輪のパーツを型紙に合わせて切っている最中。穴を開ける道具はベルトの穴あけパンチが便利です。
ものすごい集中してます!
この時に福岡の区長さんも参加されて、実際に作業を手伝っていただきました。
「こういう手作業はものすごく久しぶりだけど、たまにはこういう時間もいいね」と、感想を述べておられました。
そうなんですよね。黙々と手を動かす時間って、最近はあまりない人が多いかもしれないです。ひたすら、穴を開ける、紐を通す、と言った単純な作業は案外心地いいのです。
参加された生徒さんの動機も皆それぞれで、
歴史が好き、モノ作りが好き、甲冑の事を知りたい、
甲冑姿の写真を撮りたい、コスプレが好き、などなど。
きっかけはなんでもいいんですよね。上手下手も関係ありません。
アクションを起こすことが大事なのです。
そして完成した作品です!この甲冑は生徒さん10人による合作です。
ある人は素材を切り、ある人は布を縫い、ある人は紐を通し、ある人は前立を作り・・・。全員初心者です。
様々な手と工程を経ての完成です!
モデルも今回参加された生徒さん。素敵な甲冑に仕上がりました!!
私も密かに感動しておりました。
完成した甲冑は、今後は福岡市のイベントなどで使用される予定です。
愛情こもった甲冑です。ぜひともこの甲冑を使って、地元の方にも観光客にも喜んでいただきたいと、生徒さんからの熱い要望もありました。
作って終わりではなく、作ってからが本番です。
みんなの熱い魂で盛り立てて行きましょう!
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自作甲冑クラブしげ部