右も左もわかりませぬ
不意に思うに、
右も左もわからぬゆえ、その世界に足を突っ込むのが部長の癖のようです。
甲冑作りも、ナニも知らないが作ったら面白かったので、皆さんにもこの楽しさをお伝えしようと始めました。
初めてから色々と甲冑の歴史などを学び、今も学習中です。
はじめから甲冑のことを詳しくしていたら、現代においては不可能な作業が多すぎて「作ろう」などとは思わなかったと思います。
こんな・・・誰が作るか!的な豪華さを知らなかったから作ろうなどと簡単に思った。
以前はまっていた3Dモデリングも、ナニも知らないが、なんだか作りたくなったので先のことは知らずにグリグリ作り始めて、後からいろんなことを知り、しかし知っていたら面倒すぎて作らなかったと思います。
政宗から始まった伊達家の歴史も、一般常識以下の歴史の知識で5年前より始まりました。当時の歴史や地理の知識は、以前もちょっと書きましたが破壊的です。
信長、秀吉、家康は100年位時代が開いているイメージ
名古屋城は秀吉が作った
米沢は海の街
仙台って何県?
政宗と楠木正成を同一人物だと思っていた
天守閣に殿様が暮らしていた
など、それはそれは震えが来るほど、面白い知識しか持っていませんでした。
人形もしかり。
部長は人形作家でもありますが、作り始めるまでは立体はムリだと思い込んでいました。
小学校の頃、粘土で何かを作ったが見事なまでにヘタクソで、以来作れるものではないと信じていました。
が、20年ほど前にイタリアで暮らし、アンティークのマリア像に心奪われ、手に入れたいと思ったが手に入る金額ではなく、ならば土産物の人形をと思ったけれどそれはほしい顔つきではなかった。
んじゃあ、作るか。
粘土は苦手なのは知っていたけど、まずは作ってみようと右も左もわからぬまま、手が動くままに上半身の人形を作ってみた。
作れる。
なんだかよくわからないがめちゃめちゃ楽しい。
どんどん作ってみた。
結果、街まで作ってしまった。
よく人から問われます。
「どこかで習ったんですか?」「美術の大学を出たんですか?」と。
習っていません。大学行ってません。
好きで、勝手に手が作ったものです。
イタリアへ行った時も右も左も知らず友達もつてもなく、行ってみたいというだけで行って暮らしていました。言葉も習わないでいきました。英語も喋れません。でもなんとかなるもんです。
甲冑は最初に教わりました。しかし、それは紐の通し方と兜のシコロの作り方だけ。
十分でした。紐を通して甲冑が出来上がるという面白さを勝手に学んだのです。
それは甲冑の歴史的意義とか大学で講義を聞くよりもとても大事なことでした。
紐を通して甲冑が出来る。
本当に、これがとっても衝撃的でした。
後は見よう見まねで籠手、脛当など作りながら改良して今に至っています。
これから何かを始めようと思う皆様、
始めて下さい。
やってみたいけど、わからないからやらないのはもったいないです。
調べすぎてやった気になるのはもっとも無益です。
それが何の役に立つとか、はためにどう思われるとか、そんなことはどうでもいいことです。
と、思います。
本日はこれにて!