鎧直垂製作
お客様よりいろいろなオーダーを頂くしげ部です。
今回は、結婚式の時の打ち掛けをリフォームして甲冑の下に着る鎧直垂を作って欲しいとのご依頼です。
初めは普通の直垂にならないかとご相談いただいたのですが、打ち掛けでは布が足りないのです。
それで、甲冑を着るためのよろいひたたれに、ということで話は決まり、早速送られてきた打ち掛けをリフォーム開始!
25年前の品ということでしたが、保存状態もよく、新品のようです。
サイズを測ってギリギリリフォーム可能。
ハサミを最初に入れる時はどうしたって緊張します。
替えの布がないのです。
殆どの場合も1点ものの布なので、替えはないのですが、別の意味で替えが利かないお品物です。
しかし眺めていても始まらない。
腹を据えて一気に切ります。
打ち掛けと言うのもはとても重たいのです。
裾には大量の綿が入っており、お布団のようです。
写真は打ち掛けから抜き取った綿。花嫁姿も体力がいりますね。
チクチクと縫い、完成です。
文章にすると早いですね。
水曜どうでしょうのサイコロの旅を思い出します。
「テレビ見てるみなさんはバスの中2秒位ですけど、そうじゃないんだよ、我々は12時間、バスの中にいるんだよ。本番はバスの中なんだよ」
名言ですね(涙)
と、いうわけで、完成です!
襟を修正。袖は振り袖部分をリフォーム。
赤い裏地は打ち掛けのものを利用。
袴は裁付袴。
履いて膝を曲げると折りの部分が膨らみます。
着るとこんな感じ。この上に甲冑を着用します。
袖も籠手を付けるため、着物のたもとはなく、今のシャツのような形状です。
オーダー主様もとても喜んでいただき、制作した部長も嬉しいです!
思い出の品、眠らせておくだけではもったいない。
今、欲しいものに変身させてみてはいかがでしょうか。
着物や帯などリフォームで、袴や陣羽織などの製作はいかがですか。
お問い合せは自作甲冑クラブしげ部まで
http://shigebu.minibird.jp/